ファイブアローズ

アローズホーム品川戦連勝。新星、小林巧選手上々デビュー。

B3リーグ2024-25 第18節 2試合目
香川ファイブアローズ  84- 66  しながわシティバスケットボールクラブ
@高松市総合体育館 1月26日(日) 14:00試合開始
(1Q1:20 品川、落合選手のディフェンスをかわす小林巧選手)


停滞した空気をワンプレーで吹き飛ばした。東海大と同じ26番を選んだ小林巧選手。
そのデビューは1Q2:44に訪れた。

「思っていたより早い展開で出場だったけれども、やれる自信はあった。緊張もあったけれど、やれるのは楽しみだと思った」と小林選手。

期待と緊張が入り混じる中、ゴール下に陣取る巨漢達の間をすり抜けてオフェンスリバウンドを奪取、そのままバックシュートを決めてB3リーグ初スコアを記録。「ほんとは元々緊張しいなので、そこでちょっとだけホッとした」と小林選手。
初得点にベンチは総立ちになり、会場全体が歓声の波に包まれた。前線からディフェンスで当たると、デイビス選手がスティールからのバスケットカウントプレー。堪らず品川がタイムアウト。デイビス選手がフリースローを決めて同点に追いつく。
投入後わずか14秒でチームの停滞ムードを一変。ルーキーどころか在学中の特別指定選手が会場の雰囲気を変えた。

そして、魅せ場は最大の持ち味とも言えるトリッキーなアシスト。
1Q1:18には3×3日本代表でも活躍する品川、落合選手をクロスオーバーで振り切ってダマ選手にノールックパス。ダマ選手がそのままダンクを叩き込む。
会場の黄色がさんざめく。抜群のパスセンスにダマ選手も思わず目を丸くする。
守ってもディフェンスリバウンドで果敢に飛び込みボールを奪う。やってやったなとデイビス選手からハイファイブ。
試合開始8-0のランで品川に先行を許し、立ち上がりの重い展開だったが小林選手のプレーがきっかけで1Q終了時には香川が逆転。
この日のゲームチェンジャーが誰かは明らかだった。デビューからその存在感を放った。

小林選手は2Qに前線からのプレッシャーディフェンスで2スティールを決めるなどアローズのスタイルを体現。2Q香川52-32品川と20点の大量リードで後半へ折り返した。

後半での更なる活躍も期待されたが、3Q終盤投入直後、足が攣ってしまいこの日のプレーはここまでだった。それでもそのインパクトは十二分。前半の勢いを残し、この日のアローズは後半も安定した試合運び。最終スコア香川84−66品川と連勝を上げた。


小林選手は7分11秒出場し7得点1アシスト1リバウンド2スティールを記録。チャップマン選手からは、「巧がチームにエナジーを与えてくれた」とチームに合流したばかりの新人のプレーに手放しで賛辞を送った。そしてこの日の優秀選手賞に選ばれる活躍。この日の最後、アローズブースターからの「たくみ」コールを浴びながらの仲間達との記念撮影はこの日1番のモーメントとなった。

試合後コメント

籔内 幸樹HC :

(試合を振り返って)

まずしっかりと2つ勝って、週末を終えれたので良かったです。

(1Qから出場の小林選手の起用について)

真剣に使いたいなと思ったので、出しました。1Qからとかは決めていなくて。自分の感覚的にあのタイミングで出したいなと思ったので。本人にロスター入れるって言ったときには、もちろん来たばっかりなので、僕たちはコンセプトを大事にするチームだからこそ、なかなか本人も大変なとこあるかもしれないけども、最低限のことと、あとは自分のしっかりできることしか出しなさいって言って。それだけです。

(小林選手のプレーの評価)

やると思いますよ。彼は。さっきも言いましたが、ガシュウ(松尾河秋選手ー小林選手と共に特別指定選手として加入大東文化大学在学中)も含めてですけどタクミ(小林巧選手)もガシュウもやれるチャンスは全然あると思ってます。うちの子たちと別に遜色なく、はい。

あとは、そのコンセプトをどこまで追っかけてくれるかなって。やっぱりスタートが違うじゃないですか彼達(アローズの選手達)は夏からやってるし。そこぐらいかなと思います。

(小林巧選手と松尾河秋選手、新たに仲間になった特別指定選手の二人について)

タクミに関しては僕は目がいいと思ってて、目先がいいというか。だからそうやってちょっとユウヤ(請田選手)とかカツ(高橋克実選手)とかその辺とはちょっと毛色の違うポイントガードだし。ガシュウ(松尾河秋選手)は、彼の良さっていうのは、うちのウイング(SG,SF)の選手と本当に別に何か変わるかなって。もちろん変わるとこあると思うんですけども。また彼の良さもあると思うので。まずはもちろんチームの良さもそうですけども、2人とも自分の良さっていうのをしっかり出せるように頑張ってもらいたいなと思ってます。

(新しい風がチームに入ることは大きい)

大きいと思いますよ。発破かけられてるなと思ってる選手がいればいいなと思ってます。

(昨日のゲームでリバウンドの部分が課題ということで今日の出来は良かった)

ちょっと最後崩れたとこだけじゃないか。良くなかったのは。あとはバスケットってこういうもの。20点開いたってすぐ30点って、そんなにすごく開く競技じゃなくて。開くときはもちろんあるんですけども。そこからのらりくらり。結果20点というところはバスケットあるからかなというふうには思ってます。

自分たちが崩れても自分たちだし。(相手との点差を)引き離しても自分たちだし。どんなことがあっても、どうなったとしても、やっぱり自分たち全員でっていうとこだけはやっぱり忘れて欲しくないねって話はさっきしました。

(小林巧選手が積極的なスティールもあって、ディフェンスの面のチームの理解力について)

ある程度キャリアを持ってる選手だから、ここ、ここ、ここっていくつか二つか三つぐらい。ちょっと意識してねっていうだけである程度、僕たちやってることに馴染めたっていうふうには思ってます。

(プレーが良くなってきている選手達について)

ユウヤ(請田祐哉選手)にしてもカツ(高橋克実選手)にしてもミツ(満尾竜次選手)にイクミ(高橋育実選手)にしてもみんなそうですけど。ここをどう乗り越えてくるかなっていう感じですね。細かく言えばもちろんいろいろあるんですけど。選手である以上、ストレスがあったり、壁があったり、うまくいかないことは絶対あると思うんです。

どこでやっていたとしても。そこに対して許容がどこまでされるかとか。そこを乗り越える強度。目の前にある問題の強度っていうのが大きいか小さいかっていうのは、勝ってるチーム負けてるチームで同じじゃないと思ってるんですよ。

彼たちが上のカテゴリーでやりたい。ある程度勝ってるチームでやりたいんだったら、それは自分たちに毎回毎回来る壁だったりとか課題っていうのは大きくて当たり前だし。なかなか強くて当たり前なので。そこをしっかり彼らがどう越えてくるかなというのが、楽しみですね。

根來新之助選手 : 

(試合を振り返って)

しっかりして3連勝。品川さん相手に2勝できたのが良かったと思います。

(今日のパフォーマンスについての自身の評価)

もうちょっとプレイングタイム欲しかったところあるんですけど。チームはいい流れもあったと思います。

シュートは1/3しかスリーが入らなかったので。(プレイングタイムがなかったのは)仕方ないところだとは思っています。多分、籔内ヘッドコーチの考えで、落合(品川91番)が出たときに、出る流れだったんですけど。落合が今日4番ポジション(外国籍選手がプレーする役割のところ)でほぼほぼ出たんで。うちのバスケットとしては外国籍選手がそこを攻める(体格差を活かしたミスマッチを攻める)のが一番いいと思ってるので。チームとしてそういう起用だったのは僕も理解したので。

(品川の落合知也選手との仲、関係について)

大学の3年生ぐらいにユニバーシアードっていう代表の候補の合宿で一緒に初めてなって。僕自体高校はアンダー18で選んでいただいたりしたんですけど。僕自体高校が強くなかったので、全国大会で出れなかったので。大学が僕は関西(天理大学)であいつ(落合選手)が関東(法政大学)ということで、マッチアップもその当時はしてなかったんですけど。その合宿で意気投合して仲良くなって。それからは、西の根來、東の落合と言われるような関係性だとは思っています。

(小林巧選手のパフォーマンスについて)

チームに来たばかりであまり(チームで)練習も出来ない中での本番で、自分のパフォーマンスだったりとか自分の持ち味を出せるのはすごいなと思います。ドライブしてキックアウトしてパスっていうのがやっぱり上手いなっていうのは、練習中からも思いました。今日も試合中であえてドライブで引き寄せて、岡田さんにスリーを撃たすシーンだったりとか。そういうとこもすごいうまいなというか。ガードとしてよく見えてるなと思います。

このチームには僕はあんまりないなって思っていたのが、やっぱりスティールの部分。ガード陣がスティールするっていうシーンが少なかったと思うんですけど。今日タクミが出てきて、外国籍選手相手だったりとか(フェイゾン選手からスティールした)、そういったスティールっていう感覚もすごいんじゃないかなっていうのは、今日見てちょっと思いました。

(今後楽しみな選手)

本当に今の時代は若手。瀬川(瀬川琉久選手)くんでもそうですけど千葉でもしっかり若手が出てきて。しかもそれでプロの場でもしっかり活躍できるっていう。下からの押し上げはやっぱりすごいなと思いますし、今後のバスケット界としてはとてもいいことだと思うので。タクミ(小林巧選手)もこれからこれからキャリア続いていく中で、しっかりこういう若いときから試合に出て、強いチームのカルチャーを知って、どんどんステップアップしてもらえたらなって思ってます。

(今シーズンのここまでの積み上げ)

初めコールプレー(セットプレー)だったりとかそういった部分も初めはちょっと多かった中で、最近はやっぱりフロー(フローオフェンスーパスを中心に繰り返しボールを回しながら適宜最適なプレーを選んでいく)というか、ボールをしっかり回してチーム全体で、流れの中で攻めるっていう一番正直バスケットをしてるのが一番難しいと思うんですけれど。そういったバスケットがどんどんできているなと思いますし、それこそ展開早くトランジション(攻守の切り替えを素早く行う)でどんどん攻めていきたいというバスケットは、やっぱり初めの頃に比べると全然違うと思いますし。選手自体もこういうことをしたらそのトランジションが出たりとか、テンポが速くなるっていうのはみんな理解しているので。そういった部分でめちゃくちゃいいなと思いますし、良くなってきたなと思いますし、外国籍選手もうちの外国籍選手はゴール下にゴリゴリいったりするっていうタイプじゃなく、ランニングで走りながら、流れの中で攻めたりだったりそのピック(ピックアンドロールのプレー)を使った後にギャップ(ディフェンスの間を攻める)をしっかりアタックできるスキルを持ってるので、そういった部分でしっかりチームとしてフィットしてるんじゃないかなって思います。

(シーズン後半の山場に向かう中で、長めのバイウィーク。心がけたいこと)

シーズンは長いので。どのカテゴリーでもそうだと思うんですけど。ずっと張り詰めてるとやっぱ気持ちがしんどくなってきたりとか。チームの最後に結局チャンピオンシップにチームとしていい流れを持っていくのが一番大事だと思うので。そういった部分で3月めちゃくちゃ大事だと思いますし、僕たちも絶対負ける気はないです。

この1週間ちょっとだけ体も心もリフレッシュして、あとシーズン残りの2週間開くんですけど、2週間1週間空いての2週間はしっかりもう1回強度を高めて、チームとして良いカルチャーを作れるように練習中から意識しないといけないと思いますし。かといって気抜きすぎるのも駄目だと思うので。そういった部分でみんな各々それは試合出ないメンバーは、やっぱりもうちょっとこの期間にもちょっとぐらいはトレーニングとか自分のスキルアップはしないといけないと思いますし。出てるメンバーだったりとか、ちょっとタイトに疲れてる選手たちはしっかりリフレッシュも大事だと思うので。そういったのをチームとしてできたらなと思ってます。

(チームのまとめ役として)

波じゃないですけど、いいときもあれば悪いときもあって、それをしっかりみんなでチームで乗り越えていくのが一番大事だと思うので。そこでやっぱりうまくいかないってなったときにやっぱり各々、誰が悪いとかこれが悪いとか、そうやって指摘しちゃうのが一番駄目だと思うので。そういったところをやっぱりみんなで話し合えてるっていう状況が今はいいと思っているので。それをこれからも続けたいなと思いますし、誰かがちょっと外れそうなチームの輪から外れそうなったらやっぱそれを引き留めるのも僕の務めだと思ってるので。そういったところでこれからもやっていきたいなって。自分はそういったところを意識して周りを見ているつもりではいるんですけどそういうのも一つ僕の仕事かなと思っています。

小林巧選手 :

(試合の振り返り)

すごい緊張するんです。すいません。今日デビュー戦ってこともあって、今日ちょっと急に決まったことなんですけど。でもちょっと昨日からも全然自分出る準備してたので。そういうのが今日出せたっていうのは自信にしていいのかなっていう風に思えました。

(1Qの出番について)

思ってたよりはちょっと早かった展開だったんですけど。でもやれる自信っていうのは持っていたので。緊張もしたんですけど、出る瞬間っていうのは、ちょっと楽しみっていう感じもありましたね。

(緊張していたという話だったが出場して直ぐ初得点。自分がやってやろうと思っていた?)

(オフェンスリバウンドから得点できて)そこでちょっとほっとした感じでした。

自分がってよりはチームのコンセプトがあるっていうふうにやっていて。でも自分まだ全然合流してから日も浅いので全部は理解しきれてないと思うんで。自分のやれるやれることを全部出そうっていう感じでした。

(逆転のスリーポイントシュートもあった)

そのスリーポイントが逆転したっていうのは考えてなくて、本当もう無心でやってましたね。

(スティールからレイアップやディフェンスなど印象に残る活躍)

もうそれは良かったなって感じですね。籔内さんにディフェンスのことで修正しないといけないところをベンチに戻るときに言われたので、そういうのをちょっと頭に入れながらやったらうまくいったって感じです。

(1500人以上の観客の前でプレーして歓声を浴びるなど、感想)

大学バスケのときは、シュート決めても、あんまり。何て言うのかな。今日だったら「タクミ〜」とかって言ってくれて。そういうのは大学バスケはなかったんですけど。今日はこうやって初めて試合出て、そういうふうに言ってもらえるっていうのは、自分にとっても力になるなっていう風に感じました。

(将来どういったプレーヤーになりたい)

今はとりあえずもうこの香川っていうチームでまず優勝することが今の自分にとっての目標なので。まだその先っていうのはあまり見えてないんですけど。とにかく自分のやるべきことをやってチームに何が貢献できるかっていうところを突き詰めてやっていきたいです。

(デビュー戦の自身の評価)

後半出なかったのがちょっと自分にとって悔しいので。50点ぐらいですね。

 (デビュー戦で活躍し強心臓ぶりが見えた)

本当自分めっちゃめちゃ緊張しいで。よく大学のときも試合前とかあったらご飯も食べれないみたいな感じの選手だったんですけど。でも大学3年の夏ぐらいからちょっとずつ克服できるようになってきて。でもそういうメンタルがプレーにとって絶対いい方の影響を与えないと思うので。ずっともう試合始まるアップからもやってやってるみたいなっていうふうに言い聞かせました。



(香川: ダマ選手 19得点 2アシスト 18リバウンド 1ブロック 1スティール 、 チャップマン選手 14得点 3アシスト 7リバウンド 3スティール 、 デイビス選手 10得点 6アシスト 8リバウンド 1ブロック 2スティール 、 近藤選手 15得点 1アシスト 1リバウンド 、 小林選手 7得点 1アシスト 1リバウンド 2スティール )

(品川:フェイゾン選手 13得点 12リバウンド 10アシスト 1スティール 、コヴァル選手 13得点 4アシスト 9リバウンド 1ブロック 3スティール 、尾形選手 11得点 1アシスト 3リバウンド )

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