【ゲームレポート】ホーム開幕四国ダービーGAME1はミスタービッグショットKJの同点スリーでオーバータイムも惜敗。
B3リーグ2023-24 第2節1試合目
香川ファイブアローズ 91-99 徳島ガンバロウズ
@高松市総合体育館 10月14日(土) 18:00試合開始
(試合終了まで残り時間9秒でスリーポイントシュートを放つKJこと松井啓十郎選手。ボールはゴールに吸い込まれ延長戦へ突入)
その瞬間観客の歓声で会場が揺れる。「なにがなんでも決めてやる」と、香川ファイブアローズの背番号16番。 KJ(バスケットボールのコートネーム、あだ名)こと松井啓十郎選手が放ったシュートは放物線を描きリングに吸い込まれた。得点板の表示が更新される。4Q 0:09 香川ファイブアローズ83ー83徳島ガンバロウズ。ラベネル選手からボールを貰い相手ディフェンスをかわしながらのシュート。
ホームでは絶対に負けられない。そんな気持ちが見えるようなシーンだった。
4Q序盤から香川県尽誠学園出身で今シーズン徳島ガンバロウズでプレーする15番若狭功希選手が3ポイントを決めるなど、4Q中盤まで最大14点差を追いかける厳しい展開だった。昇格に向けて決して負けられない香川。
試合最終盤会場に詰めかけた約2000人の観客、香川ファイブアローズブースターのフリースローブーイングで会場のボルテージが上がり徳島のフリースローに対してプレッシャーをかけていく。すると、ラベネル選手の3ポイントシュートや筑波選手のペイントレイアップなどで終盤に一気に追い上げていく。更にランダル選手がファウルを貰いフリースローを決めていくなどし、残り時間が僅かなところに来て1ポゼッションゲームとなるなど、じりじりと追い上げた。
絶対に負けられない。フリースローの場面ではブーイングが熱を上げていく。
試合残り時間13.5秒のところで徳島のドーソン選手がファウルをもらいAND1プレー。会場を渦巻くブーイングをものともせずに決めて3点差。その直後の香川タイムアウト後のプレーだった。このプレーに思わず徳島ガンバロウズのデマーカス・ベリーHCも首を振る。会場の熱気からジャケットを脱いでいた。
試合は延長戦に入り、ラベネル選手のフリースローやKJ松井選手のペイントレイアップを決めるなどリードしていく展開だったが、延長戦の残り時間2:19のところで徳島ガンバロウズのドーソン選手がスピンムーブからのレイアップをファウルを貰いながら決めてAND1プレー。これにより香川の大黒柱ラベネル選手が5ファウルで退場となり、これが大きな痛手となってしまいここまでだった。残り時間でランダル選手が一本シュートを決めるも、徳島の塚本選手、ドーソン選手の3ポイントと立て続けに決められ香川91-99徳島と試合を決した。
ホーム開幕戦で力を見せたかった香川ファイブアローズ。しかし徳島ガンバロウズはそうはさせなかった。徳島ガンバロウズは前節で優勝候補の一角とみられる横浜EXから1勝をもぎ取り自信を付けたか。ラベネル選手やランダル選手といった香川のスコアラーに対しては徳島のPFドーソン選手やSF若狭選手等がダブルチームで素早く対応するなどして、ロックダウンディフェンス。香川は前半の立ち上がりが重く、徳島ガンバロウズに追いすがる展開となったのも大きかった。今日この日から始まったB3四国ダービーは悔しさとともに白熱した幕開けとなった。
(香川:ランダル選手 26得点5リバウンド3アシスト、松井選手 18得点 (3ポイント4/8)5リバウンド、ダマ選手 13得点8リバウンド、ラベネル選手 20得点、5リバウンド)
(徳島:ドーソン選手 27得点8リバウンド3アシスト、若狭選手 15得点3スティール)
(談話)
デマーカス・ベリー HC:(徳島-香川の初の四国ダービーということについて)ブースターの皆さんが熱狂的で素晴らしい試合でした。今日のゲームに関われたことを嬉しく思います。香川の選手はすごく強いチーム、外国籍選手、日本国籍選手どちらも強くタフなゲームでした。そしてB3チームの中でも本当にレベルの高い試合だったと思います。また、KJのショットはアメージングなショットだったと思います。ファールはできない場面であれ以上のディフェンスはできない、素晴らしいショットだったと思います。
籔内 幸樹 HC:アウェー開幕でこのチームはスタートしたんですけど、僕にとっては位置づけとしてはこのチームの一つの開幕戦として臨みましたし、選手達にもこの一週間自分たちのホームは絶対守らないといけない、どんなことがあってもと言い続けてきました。思いは当然すごくあるので、久しぶりにめちゃくちゃ悔しいです。
やっぱり朝からチラシ配ってくれたり、いろんなことして2000人弱のお客さんが来ていただきました。僕も香川で1年プレーして、香川で2000人弱の人が来るっていうのがどれだけ大変かっていうのは自分でもちょっとわかってるつもりです。その中今日これだけ入ってくれて。これを続けるっていうのはもちろん、クラブの努力だったり、一つ一つやっていくことっていうのは地道なことって大事だと思うんです。けれどもやっぱり勝たないといけない。勝たないと人は来ないので。これは絶対僕らの責任なので申し訳ないです。(次は明日のゲームでは勿論勝つ、その気持ちで)はい。それはもちろんです。徳島は素晴らしいチームということは試合前からも分かっていました。選手は勿論頑張っていますし、誰一人として負けたくもなかったでしょうし、シュートも決めたかったですし、リバウンドでも負けたくなかったし、いいディフェンスもしたかった。しかしそれが噛み合うまでが少し時間がかかったということだと思います。
上良 潤起 選手:まず多くの方に会場に来てくださったことに感謝したいです。そしてそのために動いてくれたフロントスタッフ、チラシ配りなどに協力してくれたブースターのさんに感謝申し上げたいです。試合は入りから徳島さんのペースで、自分たちがなかなかリズムを掴めない中前半終わって、後半の入りちょっと自分たちの流れを掴みかけたんですけど、そこでファウルしてフリースローを与えてしまって。僕らがゲームの中で一番やられたくないプレーを今日は徳島さんに徹底されたのでそこが負けた原因だと思います。延長戦に行けたのは本当にブースターさんのお陰だとおもってるので、明日はしっかりそこに応えられるように勝ちたいと思います。
松井 啓十郎 選手:2000人近く沢山お客さんが入っていましたし、初めて香川ファイブアローズを観たお客さんもいると思うので、見応えある試合ではあったとは思うんですが、最後勝利というのがプレゼントできなかったことが唯一悔やまれると思います。(4Q残り13秒からのオフェンスで同点のスリーポイントシュートについて)なにがなんでも決めてやろうと自分の中で決めていましたし、別に緊張することもなく思いっきり打てたのかなと思います。