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【インタビュー】「香川県にこのクラブを徹底的に刺さるものにしたいです。」籔内幸樹ヘッドコーチ開幕直前インタビュー

ー香川へは帰ってくるっていう感覚ですか。

籔内:帰ってくるって気持ち良く言いたかったんですけど、だいぶ離れてますもんね。
僕が戻ってきたこのタイミングがクラブとしては決していい状態じゃなかったので、うん。
いいタイミングであれば「帰ってきました」、って感じで軽く言いたかったんですけど。逆に、本当に今一番落ちてるところで。
僕は帰ってきたってよりかは本当にもう新しく、新しいチームに来たっていう気持ちは強いですね。

ー去年までヘッドコーチではなく、アシスタントコーチとして関って、初めてヘッドコーチを始める場所として、B3を選んだのには意図や、思いはあったりしますか。

籔内:アシスタントコーチをしてるときから、ゆくゆくはヘッドコーチをしたいと思ってまして。ですが、タイミングがいつがいいのか、あまり決めてなくて。
本当にタイミングだっていうてたのと、逆に言うと、B1・B2・B3のカテゴリーもそうですけど、たまたまコーチのオファーが今年B3の香川だったっていうね。

(前所属富山で)僕にはずっとアシスタントになってからも、常に自分がヘッドコーチのつもりでチームに関わってほしいと言っていただいてたので。なので、もちろん形式上は補佐として関わるアシスタントコーチでしたけど、感覚はヘッドコーチぐらいのつもりで日々やらせていただいたので。

ー浜口HC(前富山)のやり方、HCとしての思い、自身に翻ってどうしていきたいです?

籔内:(浜口)炎さんと一緒にやっていて思いが同じだなって思いますし、私がヘッドコーチになって、思いの違いってのは全くないです。
ただ炎さんはやっぱりキャリアのあるヘッドコーチで、僕はアシスタントコーチってことに違いがあるので、思いだったりチームに対しての考え方ってのは本当に何も変わらないんですけど、ただ同じやり方はできないかな?と思ってます。
1年目でいいところもあると思うんですけど、やっぱりどうしても1年目じゃまだ厳しいとこも絶対あると思うんです。
軸になるところは、チームビルディング。僕はコミュニケーションかなっては思います。
まずバスケットする前に、僕っていう人間を知ってもらわないけないし、彼らっていう人間を僕も知りたいなと。そこが一番大きいですね。

ーそういう意味で言えば山本選手は同期入団。コミュニケーションは?

籔内:チームとの連絡をしてもらうベテランプレーヤー。思いが同じというのもあったりします。KJ(松井啓十郎)にしても(コミュニケーションを取って強くなっていきたいという)彼らは思い同じです。じゃないと、彼らはここに来てないんで。
例えば23歳の子たちへ(いきなり)厳しい言葉を投げても響かない。けど、彼ら2人には、一番厳しいことを言ってそれをチームへ響かせる。お互いこのクラブで一緒にやろうって決めたので、逆に今は彼らとあまり話すことなくても、同じ方向を見ていますので。
話さないといけないのは、彼ら以外の初めて接する子たちとの時間をちょっと意識的に増やさないとかな、増やさないといけないなって思います。

いい子たちだと思います。別に僕がどうとか言わなくても、コミュニケーションをしっかりとってくれますし。こっちがたまにお前ら喋りすぎだよっていうふうに思うとこもあるぐらい。僕は喋るっていうことに対してネガティブな感情は全然ないので。

ー編成が決まって、練習を重ねて、今のチームはどんなイメージ?

籔内:戦い方の方向性っていうのは見えてきた感じはあります。
チームの方向性っていうのは見えてきて、これは本当悪くなくて。ただ、ネガティブな意味じゃないんですけど、本当に僕がB2B3を知らないんですよね。
だからうちのチームの感覚はわかってきてるんですけど、これで彼らが今年B1で戦うんだったらって言われると、逆にわかるんです。
本当に対戦相手がどういうレベルのチームたちなのかな?ってのはちょっとわからないので、今、難しいかなと思いますね。

ーどんな戦い方をしていくチームになるのか?わかり易く言うことはできますか?

籔内:難しい。僕も早くその表現を見つけたいじゃないすか?いや、本当僕もこれからどうしても皆さんの前で喋らないといけない機会があって、僕はバスケットをしてますし、バスケットについて人と話をするのは全然いいんですけど。
バスケを知らない人に端的にわかりやすく。ただインパクトがある何か表現欲しいなってのも悩みというか、本当、どうしようかな?とは思ってるっていうところで。
もちろん総合力で上回る、全てのプレーのレベルを上げなければっていうのがあるとは思うんですが。なんかよく言うじゃないすか、ディフェンスハードにしますとか、あとは速いバスケットしますとか。
でも僕はその表現が好きじゃなくて。みんなそうじゃないすか。ディフェンスで頑張らないチームなんてないし、今のトレンドで速いバスケットしないチームもないし、3ポイント打ちたいのもみんなそうだし。悩んでるんすよね、どういうふうに表現しようかなと。

ーなるほど相手とがっぷり組んだ結果、ここで上回って勝つんだというポイントは特には設けない。

籔内:プレーでは設けます。二つありますね。本当に踏ん張れなあかん!っていうところで、やっぱりディフェンスだと思うんですよ。ディフェンスとリバウンド。そこはもう間違いなく。
プラス、バスケットはサッカーと違って0-0じゃ終わってくれないので。やっぱシュート決めないといけないので、例えばイバン・ラベネルって選手は、落ち着きますよね。そこは上回れるポイントだなと思っているんです。
そこの表現が難しくて。イメージはできてますしそうなるだろうなという方向性は見えるんですけど表現難しいですよね。どうしようかな。もう本当、ダサイ名前ですけど日替わりヒーローが出るようなバスケットになれば、それが目指すところかもしれないですね。

ー頑張ってほしい選手を上げるとすると?

籔内:(筑波)拓朗と(上良)潤起は頑張らないと駄目ですよね。僕も、残ってくれた選手っていうのを大事にしてあげたくてね。潤起もですけど特に拓朗はそうかな。去年ほぼプレータイムないんですよね。だからこそ、今年頑張れよっていうところと。親心としてあいつらに頑張ってほしいです。
あいつらが使いたいと思うような選手になってほしいなっていうのが一番。(使って戦力になってもらって)勝ちたいし、やるからには絶対に。
あとはラベネルとか、KJとか。このタイミングでなければB3で彼らを見ることは絶対なかったので、そういった人たちをやっぱり見るべきじゃないのかな。

ー間もなく始まる新シーズンに向けて

籔内:僕は今年、もちろん勝ちたいです。それは当たり前の話で。
ただ、やっぱりバスケットボールをまず見たいなとか、やりたいなって思ってくださる方を増やしたいし、まず僕たちのチームを見たい、応援したいと思ってもらえるようなチームを作ります。それが一番です。
そこにいろんなストーリーが出てくると思います。連勝した、連敗したと、そのストーリーを本当に僕らと一緒に共有しながらこの1年、自分たちのゴールに向かって一緒に戦っていってくれたら嬉しいなって思います。

ー薮内さんの今年のゴールは?

籔内:一つはやっぱりやるからにはB3で優勝したいです。もう一つのゴールは、このクラブをもう少しきちんと香川県で認知させたいです。もう認知があまりにも低いってのが僕、本当に残念で。
ここに対しては解決策を自分も自問自答してるぐらいで。香川県にこのクラブを徹底的に刺さるものにしたいです。
この二つです。

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