ファイブアローズ

【ゲームレポート】あなぶきアリーナ3,318人が見守った「最高峰への挑戦」。アローズ、名古屋Dに一時6点差まで肉薄も届かず。

2026-27シーズン プレシーズンゲーム
香川ファイブアローズ 68- 83 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
@あなぶきアリーナ香川メインアリーナ
 9月4日(金) 19:00 試合開始
(4Q高橋克実選手が名古屋D今村選手のディフェンスをかわして切れ込む。チーム最多の17得点をあげる活躍)

【最高峰への挑戦。国内屈指のクラブ名古屋ダイヤモンドドルフィンズをあなぶきアリーナ香川に迎える】

名古屋ダイヤモンドドルフィンズは、1950年創部の三菱電機男子バスケットボールが前身で、愛知県名古屋市をホームタウンとする今シーズンB.PREMIER所属の国内トップクラブ。ホームコートのIGアリーナは今夏、NBA選手の八村塁選手が次世代育成サミット(BLACK SAMURAI SUMMIT2026)を行うなど、最新鋭新アリーナとして話題にもなるほどで、観客動員・興行面でもトップクラスの環境を持つ。日本代表選出の斉藤拓実選手、今村佳太選手の日本籍エースを軸に、3Pシュートを中心にハイペース・高効率オフェンスを武器に、『CSに出る事が当たり前』と言えるほどの強豪。今シーズンから名古屋Dの指揮を執るのは、NBAサクラメント・キングスでの統括アシスタントコーチや京都ハンナリーズでの采配、直近ではヨルダン代表のヘッドコーチも務めた、その手腕で名高いロイ・ラナ氏だ。戦術面でのアップデートとチームビルディングによりCS優勝に向けて体制を整えつつある。

『最高峰への挑戦』と銘打たれた国内トップ選手が揃う名古屋Dに対して、新リーグフォーマットとして、B.ONEカテゴリーへと挑む新生アローズの試金石とも言えるカードに3000人を越えるブースターがあなぶきアリーナ香川で声援を送った。

【一度も奪えなかったリード。それでも掴んだ手応え】

B.ONEへ挑むロスター、スターティング5に香川は、PG小林選手、SG今林選手、SFカルフーン選手、PFランプキン選手、C小寺ハミルトン選手。新加入外国籍選手のサルダール・カルフーン選手と帰化枠に小寺ハミルトン・ゲイリー選手が先発ラインナップに起用された。
名古屋DはB.PREMIERルールのオン・ザ・コートフリーを採用。PG加藤選手、SG小澤選手、SFヘンリー選手、PFルーサー選手、Cエサトン選手。外国籍選手の同時出場人数に制限がなく、この試合、ビッグラインナップで臨んだ。オンコートの平均身長が凡そ195cmと、ビッグラインナップ同士の顔合わせとなった。

先制を仕掛けたのは名古屋Dの加藤嵩都選手。姿勢を低くしたドライブからスコア、チャンスメイクをして名古屋Dが0-9のランに成功、早速試合の主導権を握る。香川も負けじとランプキン選手のインサイドや今林選手のドライブで反撃に転じる。最高峰クラブの名古屋Dのインテンシティに対して後手にまわってしまった香川。
序盤の部分で特に「ディフェンス、オフェンスのインテンシティ、フィジカリティのところがすごく高く、驚いてしまった部分があった。」と試合後に東島HC。それでも、2Qの中盤には、高橋克実選手の3Pをきっかけに徐々に巻き返した。前半を29-45で終える。

後半立ち上がりから追い上げたいアローズは今林選手のスティール、小林選手の速攻などから、持ち前のディフェンスから素早い攻撃へと繋げ後半5分で、9-7と少しずつ点差を縮めていく。4Qに逆転に繋げたい香川は高橋克実選手が3Pを決め、この日一番の歓声が上がる。新加入のスキップブラウン選手のブロックなどもあり、4Q終盤に66-72と6点差まで詰め寄るも、名古屋Dのエース今村選手の3P、新加入のヘンリー選手が3Pを決め返し、最終スコア68-83と名古屋Dに突き放されて敗れた。

試合後、東島奨HCは「2Qの中盤から徐々にフィジカリティに慣れることができ、後半は名古屋さんに対してしっかりコンピート(競争)することができた。すごく勉強になった試合だった」とチームの成長を評価した。
一方で、開幕に向けた課題として挙げたのが、ターンオーバーとリバウンドだ。
名古屋にターンオーバーから29点を与えたことについて、「オフェンスを遂行していく上で改善しないといけない」と指摘。さらに、セカンドチャンスポイントでも18点を許したことを踏まえ、「フィジカルにボックスアウトしてリバウンドを取り、そこから自分たちのオフェンスにつなげる」ことの重要性を強調した。

「こういうレベルの高いチームになると、私たちも競争できなくなってしまう」と危機感を示しながらも、強度の高い相手との対戦を通じて課題を明確にした香川。開幕に向け、ターンオーバーを抑え、フィジカルとリバウンドで相手の攻撃を終わらせることが、新シーズン開幕に向けての課題となりそうだ。

課題を残しながらも、開幕への楽しみに変わっていく予感がある。3,318人。プレシーズンゲームとして集まったこの数字が、開幕への期待の大きさを物語る。最高峰との差を測りながら、それでも6点差まで迫った姿。新リーグへ挑むアローズを、B.ONEへの船出を見届けたい。

試合後インタビュー

東島 奨 HC :

(名古屋D戦を終えての手答え、良かった部分、更に改善したい部分について)

ディフェンスのフィジカリティの部分は、まだまだ足りないと感じています。体を張ったディフェンス、そして体を張ったリバウンド。そこは、もっともっとやっていかなければいけないと思っています。
一方で、プラスに評価できる部分もあります。今シーズンのロースターには、オフェンス能力が非常に高い選手が多いので、オフェンスに関しては、良い部分がたくさん出たのかなと思っています。
今日MIPを取った高橋克実は、スタッツを見てもらえれば分かると思いますが、17得点を挙げて、プラスマイナスも+14でした。そこはすごく評価したいと思っています。なぜかというと、+14ということは、彼がコートに出ている時間帯に、オフェンスだけではなくディフェンスでもチームに貢献できていたということだと思うからです。
そこは非常に評価していますし、髙橋耕陽も15得点でプラスマイナス+15というところは、すごく評価しています。

(開幕に向けてブースターの皆さんに見てもらいたいところ)

今シーズンに関しては、昨シーズンまで籔内幸樹が作り上げてきたバスケットが土台としてあります。
そこにさらに上乗せしていきたいと思っています。それが、先ほども話したフィジカリティの部分だったり、規律の部分です。いかに40分間、チームとして崩れずに戦うか。そして、チームメイトのためにお互いがプレーし合えるようなバスケットをしていきたいと思っています。
例えば、ルーズボールだったり、選手たちがダイブする場面だったり、ディフェンスを頑張ってスティールにつなげたり。今日もそういう場面が何度かあったと思います。
そういった部分をファンの皆さんにも見ていただいて、「こういうバスケットを香川ファイブアローズはしたいんだな」と感じてもらえたらいいなと思っています。

今林 萌 選手 :

(試合を振り返って)

今シーズンはまだプレシーズンですが、香川のファンの皆さんの前で、あなぶきアリーナでこうして試合ができたことを、すごくうれしく思います。
先週の京都戦の反省としては、点差が開いてしまったときにコミュニケーションの量が減ってしまったこと。そして、夏から積み上げてきたディフェンスのシステムやポジショニングといった部分が、バラバラになってしまったことです。結果として、自分たちのバスケットを40分間続けることができませんでした。そこは本当に大きな反省点でした。ただ、60試合を戦っていく中では、もちろん良いときもあれば、うまくいかないときもあります。そういうときに簡単に崩れてしまうチームと、最後まで我慢できるチームとでは、勝ち星の数も、バスケットの内容も大きく変わってくると思います。
その点では、京都戦に比べて、最後は1桁差まで持っていくことができました。
コート上の選手も、ベンチのメンバーも、誰一人諦めることなく最後まで食らいつくことができた。最低限の部分ではありますが、そこはできたのかなと思っています。

(今シーズンキャプテンを務めることについて)

今年はキャプテンなので、去年以上にリーダーシップを取ることを意識しています。
もちろん、バスケットの面でチームを引っ張ることも大事ですが、キャプテンとして、チームがバラバラになったり、崩れたりしないようにすることも自分の仕事だと思っています。
どうすればチーム内で円滑にコミュニケーションを取れるのか。どうすれば40分間、全員が一緒に団結して戦えるのか。そういう部分は常に意識して取り組んでいきたいです。
プレシーズンもそうですし、ここから本当に長いシーズンが始まります。毎日、毎試合そういったことを意識しながら、チームを引っ張っていきたいと思っています。

高橋 克実 選手 :

(開幕に向けて、ブースターの皆さんに一言)

僕は在籍3年目になりますが、あなぶきアリーナができてからも、本当にずっとたくさんのファンの方が会場に足を運んでくださっています。今日も平日にもかかわらず、本当にたくさんの方が来てくださって、皆さんの声援もしっかり聞こえました。次のホームでの試合はいよいよ開幕戦ですね。これからも変わらず、僕たちを後押ししていただけたらうれしいです。

【香川】高橋 克実 選手 17得点 /髙橋 耕陽 選手 15得点 / 小林 巧 選手 9得点 /今林 萌 選手 9得点
【名古屋D】アーロン•ヘンリー 選手 17得点 / 今村 圭太 選手 16得点 / スコット•エサトン 選手 14得点