【インタビュー】自分の今の物足りなさって、自分が一番わかってる。長いシーズンを見据えてやっていく。(山本エドワード)
―もうこのチームには慣れましたか?
山本:はい、だいぶんなれました。
―ベテランとして求められてることって結構多いですか?
山本:どうなんですかね。自分も勉強したい部分はまだまだあるし。確かにベテランとしてやらなきゃいけないことっていうのも求められるんですけど、特にガード陣はやっぱり若いので。伝えていけるものは伝えていこうかなと思います。
―率直にガードはこのチームのポイントなってると思うんですよ。これから良くなっていくために必要なものって何でしょう?
山本:一つはやっぱりどうしても外国籍選手頼りになっている部分がある。もう正直言って。そうでなくて、ポイントカードがしっかりゲームをコントロールするっていうのが絶対必要になってくる。自分もその中でガードとして出る機会があったので。チームを引っ張るじゃないけれど、コントロールしなきゃいけないっていう部分はあります。
やっぱりスクー(ランダル選手)が試合の中でガードをやってる。では、その他のポイントガードが(ランダル選手がいない時に)どのようにやっていくか?が重要なってくると思う。
―ランダル選手が出ているときは外国人の力に頼る部分が大きい。
山本:そういう時間帯になってるな、というふうには感じてるんですよ。近くの試合でいうと、前節の2試合目、スクーが出ていないなかで、ビッグ&ビッグ(ラベネル選手&ダマ選手)でスタートしたと思うんですけど、そのラインナップで出たときとスクーがいる時、その違いって、日本人で走りきってしっかり点を取る形を作っていくことだと思うんです。
その中でイー(ラベネル選手)とムッサ(ダマ選手)もあわせて走り、そこで点を取る。それがマッチしたから1クォーターはいい流れに持っていけたと思うんです。
―ある意味開幕節第1試合の第1クォーターと前節2試合目の第1クォーターが対にになってるように感じました。外国籍選手のパワーで押していくんだっていうのと、速いゲームを作っていくんだっていう、どちらがいい、悪いじゃなくて。ただ、試合終了まで押しきれない。長続きしないというか・・・。
山本:結局、相手どうこうっていうよりも自分らのディフェンスのミスだったり、あるいはターンオーバーだったりで自分らで崩れているんですよね。ターンオーバーしていなければ、その後で苦しい時間帯にはならなかったと思うし。自滅しちゃっている時間帯が結構があるので、そういう部分をどうやってつぶすか。チーム全体がそういうものを意識して成長していれば、いい方向になると思います。
―少し前(島根時代)の山本さんをよく見ていて、相手とのギャップをうまく使って攻撃のバリエーションが豊かな選手というイメージでした。前所属のチームでそうですが、この4試合は3Pシュート比率がすごく高かった。
山本:特に自分は意識してなくて。今は確かににポイントガードだけじゃないけど、シューターの位置にいる、そういうプレースタイルにはなっているかもしれないんです。
何だろう?このチームで点取れるメンバーはたくさんいると思っているので。・・・ただ、だからそれ(主体的に得点を動かしに行くプレー)をしないのか?ってのも個人的にも感じていて。
―今、このチームは日本人選手の得点が少ないっていう状況にはなってるじゃないですか?背中で見せるじゃないですが、若いポイントガードにどういうふうなプレイチョイスしていくんだよっていうのを見せる意味でも、バリエーションっていうのをもうちょっと見たいかなと思ってますね。
山本:正直もうちょっと自分からやらないといけないっていうのは思ってるんですけど。なんだろう、個人的には外から周りの選手がどんだけできるかっていうのも見たいですし、メンバーにできることを求めて、できるようになるのが一番だと思うし。
自分の今の物足りなさって、自分が一番わかっていて。もっとやりたい、もっとボール触りたいっていうのが、自分中ではある。そこで、そこをちょっとベテランだから、じゃないけど周りの成長をみつつ、長いシーズンをしっかりと見据えて自分がやるべきところをやっていかないといけないなと。
―外国籍選手の極端なオフェンス比重の高さを変えていくには?
山本:チームプレーといってもまだ4試合しかしていないし、(外国籍選手たちも)彼らは彼らで引っ張っていかないといけないっていう責任感もあると思う。日本人選手がどこまでカバーできるかっていうのも、日本人選手がしっかり証明していかないといけない。彼らだけじゃなくて日本人がしっかり引っ張るようなチームになっていかないといけないって思います。それぞれが役割をこなしてしっかりケミストリーをチームとして身に着けていかないと。
―コーチからも今一番このチームに必要なのはコミュニケーションといわれている。
山本:コミュニケーションがないとなにも出来上がらない。籔さん(籔内ヘッドコーチ)がやりたいバスケットってのはあるけど、選手がしっかりそれに対して、その答えを出さないといけない。そのためには一人一人が頑張ったってそれだけでは駄目で、チームは一つにならないと。
個人個人がしっかり(ゲームの中で)コミュニケーションを取れるかっていうのが、本当に今の課題ですね。
相手がどうかではなく、もう本当自分らだけじゃないすかね。今は相手に崩されてやられてっていうよりは、自分らができなくなっているだけなので。自分たちのバスケどう表現するかっていうのがこれからも大事なんだと思う。