【プレビュー】いよいよ香川ファイブアローズ、ホーム開幕戦。さいたまブロンコス戦は5,6日14:00試合試合開始!
B3 LEAGUE 2024-25 第2節 香川ファイブアローズホームゲーム
香川ファイブアローズ VS さいたまブロンコス
10月5日(土) 14:00 Tip off
10月6日(日) 14:00 Tip off
@善通寺市民体育館
今シーズンのアローズは“Believe in”を合い言葉に信じてやり抜くことが鍵。
B3リーグ2024-25シーズンが開幕。ホーム開幕さいたまブロンコス戦は善通寺市民体育館で行われる。高松ファイブアローズの創設年が2005年、bjリーグ時代から数えると今シーズンがプロクラブとして19年目のシーズンとなる。
籔内HC体制の2シーズン目となる今シーズンのアローズはムッサ・ダマ選手とニューベリー・リチャード選手を残して、昨シーズンから大幅にロスターを入れ替えて挑む。
一言で言うのであれば、目指すのは個の能力に頼らないチームバスケットボールだろう。
昨シーズンはイバン・ラベネル選手、アンドリュー・ランダル選手の二人の才能がチームを大きく牽引しプレーオフのセミファイナルまで躍進することにも繋がった。
が、裏を返せば二人に作戦の依存度が高くなってしまい、あと一歩のところでシュートが決まらない、相手を防ぐことができない、ということが課題とも言えた。
コートにいる5人、ベンチも含めてロスターを厚くして、チーム全体が有機的に機能してシーズンを闘わなければ優勝の道のりは遠い。
「優勝するクラブへ」と掲げ集められた選手達は昨シーズン各クラブで実績を残してきた選手達。
名シューターとして馳せた岡田優介選手をはじめ、近藤崚太選手ら優秀なディフェンスと3ポイントシュートが武器の選手が多く揃っている。
今シーズンのアローズは昨シーズンの宿題を手に更に一歩先へ進む意思を見せる。
目指す目的地は来年新しくできる新県立体育館とそこでのプレーオフ開催と優勝。
B3優勝への道をチーム全体で籔内HCの掲げたテーマ”Believe in”を合い言葉に信じてやり抜くことが鍵といえる。
さいたまブロンコスというチーム
今シーズンのさいたまブロンコスは地元さいたま出身の泉秀岳HC体制の4年目。
昨シーズンのレギュラーシーズン4位。一昨年、昨シーズンとプレーオフに進出しつづけており、bj リーグの立ち上げにも関わっていた日本プロバスケの草分け的存在のクラブ。
今オフは、香川から松井啓十郎選手や福井から志冨田温大選手などこちらも各クラブで実績十分な選手達を補強してきた。
開幕カードの新潟戦の2戦目では静岡から移籍してきたPGの吉田健太郎選手はじめ攻撃的なディフェンスで五十嵐圭選手ら新潟の豪華なバックコート陣を抑えて勝利した。今シーズンも上位争いに加わる手強い相手となるだろう。
豪華!松井啓十郎選手と岡田優介選手の元日本代表シューター対決
昨シーズンでも香川で牽引した元日本代表のKJ松井こと松井啓十郎選手が対戦相手としてアローズに立ちはだかる。
その代わり香川ファイブアローズに加わったのは、松井選手の2歳上で日本代表でシューターとして活躍した岡田優介選手だ。
二人は、日本代表、アルバルク東京、京都ハンナリーズといったチームでも共にプレーしてきた仲であり、良きライバルでもある。シューターとしての主な数字を比較する。
松井啓十郎選手はプロ16シーズン目となる38歳。レギュラーシーズンのプロキャリア通算、3Pシュート成功率41%(1,107/2,686),2Pシュート成功率45.9%(948/2,061),フリースロー成功率82.9%(488/588)。
スリーポイントシュート成功率がプロキャリア10年以上の通算で40%を超える選手はBリーグにおいては現在、佐賀バルーナーズに在籍する金丸晃輔選手42%(1,255/2,980)のみである。
岡田優介選手はプロ18シーズン目となる40歳。レギューラーシーズンのプロキャリア通算3Pシュート成功率37%(1,230/3,313),2Pシュート成功率38%(472/1,219),フリースロー成功率79.3%(713/898)。
シュート成功率は松井選手が全体的に上回るものの、3,000本を越える3ポイントシュート本数と、フリースローの本数では岡田選手に軍配。それだけ岡田選手はスリーポイントシュートにこだわりを見せ、激しいディフェンスのマークに合いながらもシュートを打ち続け、決めてきたこと。その証が3,313という途方もない数字だ。
プロキャリア通算で3ポイントシュート本数を3,000本を越えて放っているのは、千葉ジェッツの富樫勇樹選手3,548本(1,256本成功数,成功率35%)と琉球ゴールデンキングスの岸本隆一選手の3,233本(1,176成功数,成功率36%)のみ。
3,000本以上もの3ポイントシュートを放ってきた3人の中でシュート成功率が最も高いのは岡田優介選手(3,313本,成功37%)である。
日本のレジェンド級シューターの対決、共演はまちがいなく見所の一つとなる。
(*Bリーグ公式サイトおよびスタッツサイト参照)
さいたまブロンコスの歴史、日本プロバスケットボールの歴史
さいたまブロンコスは、bj リーグ初年度からのクラブ、オリジナル6のクラブで、日本におけるプロバスケットボールクラブとして草分け的存在として知られている。
創設年は1996年。前身となった実業団リーグに所属したマツダオート東京が廃部となって代わりにME所沢ブロンコスとして結成。そのクラブは日本最初の地域密着型プロバスケットボールクラブと言われた。
そして、2005年に埼玉ブロンコスと新潟アルビレックスBBが中心となりbjリーグが発足し、プロバスケットボールクラブの礎を築いた。
B3リーグ24-25開幕節では、奇しくも、さいたまブロンコスと新潟アルビレックスBBが開幕試合を行った。
bjリーグ初年度の2005-06シーズンから数えること20シーズン目の開幕ゲームの結果は1勝1敗。
バスケットボール界における90年代後半は実業団クラブの相次ぐ休廃部が続いた時代ではあったが、それでも最後までバスケットボールを諦めなかった人達が埼玉に地域密着型プロクラブ「ブロンコス」を立ち上げた。
2005年からはここ香川にも地域密着型プロクラブとして高松ファイブアローズが設立されてbjリーグに2シーズン目から参戦。初年度bjリーグ準優勝から始まるも、その後解散の危機もあった。波瀾を乗り越えて香川ファイブアローズは19回目のホーム開幕戦を迎える。
ファイブアローズを通して、バスケットボールが好きになった、部活動以来遠ざかっていたバスケットボールをまた楽しめるようになった、そんな声を聞くことがあった。プロクラブがあることの意味や価値はまさにそこであってほしいし、そんな人々の思いが歴史となっていく。
B3だからツマラナイ?いえいえ、歴史に裏打ちされたオンリーワンの物語が紡がれる。
そう、まずは善通寺市民体育館で!